「SIMロック解除における現状と今後の展望」

【要約】
SIMロック解除に向けて動き出した総務省
2007年に開かれたモバイルビジネス研究会において、ユーザの利便性向上や端末メーカの国際競争力などの観点から、さまざまな議論が交わされた。

今回、取り上げるSIMロックの解除も議論の対象になっていた。

当時、国内市場では端末メーカが携帯電話事業者独自のサービスに対応する携帯電話端末を開発する手法が用いられていた。

そのため1台の端末で複数事業者のサービスを利用できず、事業者間でMMSや携帯電話インターネット、アプリケーションの互換性もなかった。

さらに3G規格はNTTドコモとソフトバンクモバイルがW-CDMA方式、KDDI(au)はCDMA2000方式を採用するなど通信方式も異なり、SIMロックを解除しても端末を併用できない場合ケースが出てくる点などから結論は先送りされた。

それに伴い、総務省は2010年に市場環境を踏まえて再度検討すべきと判断した。

LTE採用によって事業者の足並みが揃い、総務省は2010年4月にSIMロックに関する公開ヒアリングを実施し、再度、SIMロック解除に向けた検討が開始された。

6月には「SIMロック解除に関するガイドライン(案)」も公表され、SIMロック解除に向けた展開が加速している。

なお、SIMロックとは、端末に挿入されているSIMカードが他事業者の端末に差し替えても読み込めない状態を指し、これまで国内市場では一般的に用いられてきた。

【キーワード】
☆早ければ2010年内にも導入!!
総務省が2010年6月に、「SIMロック解除に関するガイドライン(案)」を公表した。それに伴い、国内市場におけるSIMロック解除の導入が現実味を帯びてきた。総務省は早ければ、2010年内の実施を目指している。

★方針を決定したドコモ!!
NTTドコモは2010年4月の総務省による関係各社へのヒアリングを受け、先駆的にSIMロック解除導入の方針を発表した。方針によれば、ユーザが「ドコモショップ」へ来店し、SIMロックの解除を要望すれば、対応するという形になる見込みだ。

☆iPhoneが焦点!!
NTTドコモが他事業者に先駆けてSIMロック解除導入を発表した背景には、今なお好調な「iPhone」ユーザの獲得にあるとみられている。iPhoneは国内市場が縮小する中、ソフトバンクモバイル躍進の原動力になっており、「iPhone 4」の市場投入も追い風といえる。

正式版からの抜粋を含め、いろいろと本レポートをご紹介させていただきましたが、ご興味のある方はご購入いただければ幸いです。

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