「欧州における携帯電話市場動向」

【要約】
インターネット対応浸透!?
現在の欧州は携帯電話の普及率が高いものの、50〜70%のプリペイド・ユーザに依存している。

各事業者にはプリペイド・ユーザを契約ユーザへ誘導することにより、収入の増加と安定化が必要とされている。

これを可能にするため、各事業者はSMS(Short Messaging Service)に注力することになった。

また、欧州でも1999年頃から「WAP」が開始されたが、レスポンスの遅さや回線交換方式による高額な従量課金、相互接続性から端末の供給不足などサービス性に問題があった。

この反省を下に欧州の各事業者は2001年から、何時間接続してもデータ量に応じた通信料しか課金されないGPRS(General Packet Radio Service)方式への移行を進めてきた。

欧州に強いJ-フォン
日本の携帯電話事業者の中で欧州と最も縁が深いのはJ-フォンだ。

2002年12月から開始した「Vodafone Global Standard(VGS)」でGSM方式との国際ローミングに強みを発揮している。

また、NTTドコモも欧州展開には力を注いでいる。

英国に持株会社である英DoCoMo Europeを設立し、欧州における「iモード」普及に余念がない。

一方、KDDIは他の事業者に比べ、欧州展開は今後の課題となっている。

もともとKDDIの採用しているCDMA 20001xやcdmaOneは北米を中心に普及が進んでおり、欧州にはこれらの方式を採用している事業者が少ないためだ。

【キーワード】
☆買収続くVodafone!!
現在、Vodafoneグループは英国やドイツ、スペインをはじめ、中国やアメリカなど約30ヶ国でサービスを提供し、2002年12月末時点でユーザ数は1億1,250万となった。

2002年10月から欧州8ヶ国で開始した「Vodafone live!」のユーザ数は、2002年12月末までの2ヶ月間で38万を獲得している。

★3G延期が続く欧州!!
欧州では3Gサービス開始に多額の追加資金が必要になるため、3Gサービスの延期や断念する事業者が続出している。

しかし、英国やドイツなどでは3Gサービス開始に向け、各社の方針も決定しつつあり、今後の3Gサービス開始に期待がかかる。

☆ドコモはiモード強化!!
NTTドコモは1999年末以降、海外事業者への資本参加を積極的に進めてきたが、その投資は成功したとはいいがたい。

そのため海外事業者への新規出資を事実上凍結し、今後は資本提携以外に「iモード」の技術供与を通じた提携を進めていく方針転換している。

【欧州の3Gサービス計画】
そろそろ3G開始
欧州では3Gサービス開始に多額の追加資金が必要になるため、3Gサービスの延期や断念する事業者が続出している。

EU15ヶ国において62社に3G免許が交付されたものの、3G免許料が高騰し、英国では5社で総額384億ユーロ(約4兆6,000億円)、ドイツでも6社で同508億ユーロ(約6兆円)となってしまった。

しかし、英国やドイツなどでは3Gサービス開始に向け、各社の方針も決定しつつあり、今後の3Gサービス開始に期待がかかる。

表:欧州の主な3Gサービス中止事業者
事業者名(提供国)
独MobilCom(ドイツ)
独Quam(ドイツ)
英Orange(スウェーデン)
Tele2(ノルウェー)
Bredband Mobil(ノルウェー)

正式版からの抜粋を含め、いろいろと本レポートをご紹介させていただきましたが、ご興味のある方はご購入いただければ幸いです。

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