「2003年、携帯電話業界はどうなる?」

【要約】
カメラ搭載端末が好調
2002年は何といってもカメラ搭載端末が携帯電話市場を牽引したといっていいだろう。

カメラ搭載端末では先駆者であったJ-フォンの「写メール」は2002年10月に700万台を突破し、11月末におけるJ-フォン・ユーザの56.2%を占めるまでに至っている。

当初、カメラ搭載端末は「FOMA」向けのみに絞っていたNTTドコモも、6月に「iショット」対応「SH251i」を投入し、「504iS」シリーズにもカメラ搭載が決定している。

その結果、サービス開始から半年で対応端末が400万台を突破するなど、NTTドコモ・ユーザもカメラ搭載端末の登場を待っていたかのように買い替えに走った。

FOMA低迷と1x成功
また、2002年は3Gサービスの明暗がわかれた一年でもあった。

NTTドコモが「FOMA」で導入したTV電話もFOMAの低迷から普及は進まず、他社のカメラ搭載端末に主導権を握られてしまった。

ユーザ・ニーズはTV電話よりも映像や画像メールの段階にあったともいえる。しかし、TV電話は今後のキラー・アプリケーションともいえるだけに、NTTドコモは2003年春に簡易TV電話機能を搭載させたスタンダード・タイプを市場投入する計画だ。

J-フォンも「Vodafone Global Standard」にTV電話機能を一部搭載させ、FOMAとも相互にTV電話の利用が可能であり、2003年にはますます期待がかかりそうだ。

【キーワード】
☆春にIPケータイ開始!!
ジャパンメディアネットワークやアイピートークが2003年春から、IPケータイを開始させる。

IPケータイは通話が定額料金で利用でき、携帯電話事業者各社の音声収入を脅かす存在になりえる可能性もある。

★春にEV-DO試験!!
KDDIが2003年4月から東京23区で2GHz帯のCDMA2000 1xEV-DO方式の試験を予定している。

なお、1xEV-DO方式の料金体系は通信速度限定や利用パケット数に上限を設けるなどの料金プランが検討されている。

☆秋に3.5G試験!!
NTTドコモが2005年春にも最大14.4Mbpsの高速データ通信が可能な3.5Gサービスともいえる「FOMA」の実用化を目指す。

それに伴い、2003年秋には試作端末によるデモを行う計画だ。3.5G FOMAの平均通信速度は2〜4Mbps程度となる。

【2003年の携帯電話業界は?】
表:新サービス/端末の計画表
総務省など
2003.4:ジャパンメディアネットワーク、JMネットを開始

NTTドコモ
2003.1:FOMA(N2051・F2051・P2102V・F504iS・P251iSを投入
2003.2:D251iSを投入
2003.3:FOMAの人口カバー率が91%にFOMAで32万の獲得を計画

KDDI
2003.1:ダウンロード型BREW端末を投入
2003.3:Kei-Credit実験を開始/1x方式で700万の獲得を計画
2003.4:1xEV-DO方式(2GHz帯)の試験を開始

J-フォン
2003.2:全国統一料金プランを導入

カメラにてドコモがトップに
J-フォンは2002年10月23日に「写メール」対応端末が700万台を突破し、11月末にはJ-フォン全体の累計加入台数の約56.2%が写メール対応端末になった。

一方、NTTドコモは6月1日に「iショット」対応端末「SH251i」を市場投入後、8月12日に100万台、10月13日には200万台、そして約半年後となる11月26日に300万台、12月18日に400万台を突破した。

200万台を突破してから1ヶ月半で300万台、300万台から約3週間で400万台に到達し、加入速度が高まっている。

一方、J-フォンにおける直近の100万台達成は約2ヶ月となっており、NTTドコモの追い上げが目立つ。

正式版からの抜粋を含め、いろいろと本レポートをご紹介させていただきましたが、ご興味のある方はご購入いただければ幸いです。

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なお、目次/図表はPC版に掲載しています。

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